「母」新盆
2017年、もう、新しい年が明けてしまいました。
今年は母の「三回忌」になる。今年始まったばかりだが、今年の三回忌が無事に
終えたら、少しは私もゆっくりできるであろう。
月日が経つのは本当に早い。
まだまだ、母とのいろんな思い出や介護など、昨日の事の様に覚えている。
今年も、いろんな事を書いて行こうと思う。
2015年9月に母が他界してから、バタバタと時が過ぎって行った。
「葬儀」「火葬」「納骨」「親せきへのお礼」など が終わると、もう、師走だった。
「賀状の辞退のハガキ」やら「母の役所への手続き」やら、いろいろやることがあった。
母の「遺品」にも、手が付けられない。
母が他界し、やっと、自分の時間ができるかと思ったが、そう甘くない。
ココロも身体も、ヘトヘトなのだった。
2016年に入り、まだ、母が居ない事を、実感できないでいた。
「あ、新年だから、おせちを小分けして、母に持って行ってあげよう」とか
「あ、寒いけど、母の電気毛布は壊れていないかな」とか
ふと、思ってしまうのだった。
「あ、そうか、母は、もう居ないんだ」と、現実に戻る。
そして、春になり、私の持病が改善しないため、病院に入院することとなった。
「教育入院」と言って、飲み薬から「インスリン注射」の練習のため、入院する。
病棟に行くと、母の入院を思い出してしまう。
「入院生活」は人生、初めてだが、こんなにも、入院生活が、困難だとは。
「母も、ずっと、ずっと、入院してて、イヤだっただろうな」
「母も、早く家に帰りたかっただろうな」
「特養は家ではないから、生前父と暮らした家に帰りたかったかな?」
「それとも、母の両親と暮らした家に帰りたかったかな?」と思った。
そして、やっと退院したが、数値的には、あまり改善されなかった。
2016年7月「新盆」
「新盆」は、通常の「お盆」とは違い、昨年、他界した人が始めて迎える「お盆」の事。
母も、2015年に他界したので、今年2016年の7月は「新盆」となった。
2001年に他界した父親の時にも「新盆」を迎えた記憶はあるが、ハッキリとは覚えていない。当時は私は「石川県」に住んでいたので、母にすべて任せきりだった。
この「新盆」での、いろいろな「準備」が本当に大変だった。
仏壇に供える「提灯」があるのだが、これがお値段が高い。
うちは、父の他界のときに、母が買ったのがあったので、それを実家から持ってきた。
その他には「お墓に飾る白い提灯・家に飾る白い提灯・他界した方があの世に持って行くためと言われる白い草履・白い扇子・白い袋に入れる白米3合分・現金・あとはお盆の時に飾るほうずきのお飾り・藁の敷物・迎え火送り火の木・藁で出来た馬二頭・落雁・盛り団子・仏壇に供える白米・故人が好きだった食べ物・花・お酒・」などなど......
特に「新盆」の時だけ必要になるもの「白い提灯2つ・白い草履・白い扇子・白い袋に入れた白米・現金」などなど、揃えるのが大変。
仏具屋さんにも行ったのだが、あるものとないものがある。
仏具屋さんに聞いたのだが「詳しくは、お寺に聞くのが一番」と言う。
問題なのが、この「現金」
お布施やお経料などとは違うそうだ。
一昨年、親を亡くした友人に電話をして聞いてみた。
「いや、これは、紙で出来たおもちゃのお札でいいんだよ」と言う。
確かに、火葬する時に、お棺の中に入れるのは、その「おもちゃのお札でよい」と
葬儀屋さんも言っていたが......
心配になり、お寺に電話をして聞いてみた。
住職は「いや、これは現金です。旅支度だと思って下さい。おもちゃのお札で旅に
行かれますか?」と、呆れた様子で返答が帰ってきた。
金額を聞くと「1万円~2万円が相場です」と言う。
確かに、この現金、住職の懐に入るわけで、金額を聞けば、安くは言うはずもない。
とにかく、お寺さんへのお金がかかる。
金額が明確に決められていないので「お布施」「お経料」「お茶代」「管理費」
「ご膳料」「墓の掃除代」「お花代」「線香代」「塔婆除去代」「お車代」などなど
新盆に限らず、故人を持つ家族は、これらが「葬儀」「納骨」「49日」「命日」
「おせがき」「一周忌」「三回忌」と、3年間連続でかかるのだ。
こういう「お寺さんへのお布施やら」の事は、悩む事が多い。
相場をネットで調べても、住職の言う金額ではない。
宗派ではもっと包む金額もある。
故人の顔をつぶしたくないと思う反面、出せるお金も限度がある。
よく「お寺さんは、税金かからないから、儲かるよ」と聞く。
確かに、住職の「愛人」をもつ女性も少なくない。
そして、母が昔から仲良くさせてもらっていた女性が居た。
裁縫をしていた女性なのだが、よく母も私も着るモノなどを編んでもらっていた記憶がある。その方も、奇しくも、同じ年に他界したと言う。
娘さんと電話で話した時「きっと、よくお母さんの事を言っていたので、あの世でも
二人で話してるんでしょうね」と。
その方も同じ「新盆」だった。
いつか、その方のお墓参りもしたいと思う。
そして、7月28日に母の「新盆」(お施がき)が無事に終わった。
2か月後の9月には、また「一周忌」がある。
3回忌までは、ココロも身体もお金も、休まる日は来ないのだ。
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