Blue Moonのブログ

日々の出来事や思う事、などを綴って行くブログです。
また、長年の母の介護での、実際に起こった問題なども、綴って行きます。

「母」特養から退所を迫られる

2014年、母が「誤嚥性肺炎」で入院した時の事だった。


「誤嚥性肺炎」の場合、しばらくは飲食をしない事、抗生剤の点滴での治療で意外と
早く治るのだった。
問題は「経口摂取」ができないため「栄養不良」となるのだ。
すると、病院の医師が「首の太い血管に、長い針を入れておいたまま、高カロリーの輸液をそこから、24時間点滴するしか方法がない。ただ、この輸液、価格が高いので、長い期間できるかどうかは分かりません。」と言う。
「他には、胃ろうと言って、管を外から胃まで穴をあけて、通し、そこに高カロリーの流動食を流し込む方法もある。だが、胃に穴をあけるためには、胃カメラで見ながらやるので、お母さんの場合、今すぐに胃ろうにすることは難しい。それと、胃ろうが合わない人もいるから。」と言う。


そして、結果「誤嚥性肺炎の治療」と「高カロリーの輸液の治療」とで、入院が2か月に及んだのだった。


その時「特養の看護責任者」が医師からの家族への説明の時に同行したのだ。
すると、この看護責任者が、私と夫のまえでこう言ったのだった。
「特養は、2週間以上の入院の場合、一旦退所してもらう規則になっています。
お母さんの場合、すでにもう、2か月を過ぎています。
我々も、お母さんが可哀想と思う気持ちで、ここまで待ちましたが、退院の見込み
が立っていないようであれば、一旦退所してください。」と言われたのだった。


この時は、まだ、私も夫も、そういう規則が特養(国)にはあるのか、と思っていた。
一旦特養を退所したら、退院と同時に、母の居場所がなくなる。
再度、特養への入所申請をしなくてはならない。
すると、また、3か月ほど、空きが出るまで待たなければならないのだ。


主治医と、私が言い争う事もあった。
「お母さんは、しばらく、高カロリーの点滴をしなくてはならない。特養で退所を
迫られているのなら、在宅介護しかない。この高カロリーの首からの栄養点滴は
24時間、誰かがそばにいないとならないです。管が詰まる事がありますので。
娘さんが、引き取って、面倒を見て下さい。」と言われたのだった。


私は「私自身、持病があり、通院が必要です。とても、24時間、在宅で母を看てる
事はできません。今は昔と違い、どこの病院でも、薬だけ下さいと言う事ができない
ようになりました。私自身、薬が無いと持病が悪化します。」と言ったのだ。


すると医師は「それでも、あなたは娘なんだから、お母さんを引き取って面倒を見なさい。」と大声で私に言うのだ。


私は「では、私の薬を全部、こちらの病院で、診察しなくても処方してくれますか?
院外処方では薬も取りに行かれませんので、院内処方で。」と言うと


医師は「そんなのは、知らない。あなたの問題ではなく、お母さんの問題なのだから、お母さんが可哀想ですよ。法律的に、別世帯であっても、身内が居るなら、娘さんが
引き取らなければならないんですよ!」と言うだけ。


この医師は、母さえ救えれば、介護する人間の体調や、通院など知ったことか!と
言う感じだったのだ。


それに伴い「地域担当の在宅介護支援センター」に連絡をした。
「在宅介護担当者」と「在宅介護ケアマネ」が病院まで来てくれた。
医師からの言葉を言い「私が通院してる時間だけでも、介護スタッフをお願いして
自宅に居て欲しい」と告げた。
すると、在宅介護担当者と在宅介護ケアマネの二人が、私にこう言ったのだった。
「在宅介護で、24時間高カロリーの輸液を点滴する場合、介護スタッフでは対応が
できません。医療行為も含めて、訪問看護師を依頼しなければなりません。
それは、介護保険で出来ます。
ただし、訪問看護も、介護スタッフも、時間で動きます。
娘さんが通院する場合、どのくらいの時間がかかるかも、分からないのであれば
契約のしようがないのです。
それと、介護スタッフにしろ、訪問看護にしろ、自宅にご家族の方がひとりは居て
頂かないと、ダメなんです。
病院は退院しろ、特養は退所しろ、在宅介護では難しい、娘さんはひとりで通院も必要な持病がある、病院は薬だけ処方ができない、となると、お母さんの行き場所がなくなります。実家は、そのまま家賃と光熱費を払って、残しておいてください。
イザとなった時、娘さんと別世帯での同居となると、いろいろ問題が出てきます。
そうなった時に、お母さんの戻る場所は、実家が残っていれば、なんとか対処できる
可能性はありますから。」と言われたのだった。


夫は「実家の管理費もバカにならないから、引き払え」と言う。
途方に暮れた。
誰に相談したらいいのか?


結果、特養にお願いして、退院まで待ってもらう事になった。
だが、これ以降の入院の場合も、特養は「2週間以上の入院の場合、一旦退所して。」
と言う事を、毎回言われるのだった。
それが元で、夫は、母の入院が決まる際、医師に「特養から2週間以内に退院しないと、退所させられるので、2週間以内で退院させてくれ。」と言うのだった。
母の状態が悪くても、2週間で退院させられる事で、その後も治療も困難になって行ったのだった。