Blue Moonのブログ

日々の出来事や思う事、などを綴って行くブログです。
また、長年の母の介護での、実際に起こった問題なども、綴って行きます。

「母」の肺炎

裁判も終わりになりかけた頃、母は体調が悪いと言ってきた。
すぐに、かかりつけ医へ受診する。
医師は「肺炎かもしれないから、すぐに、循環器の専門病院に行きなさい。」と言った。
以前、母が「冠静脈狭窄症」と言って、心臓への太い3本の血管に血栓ができて血流
が悪くなり、足の太ももの太い血管から、ファイバーを入れて、血栓を削り、そこにステントと言う、ステンレスでできた網を血管を膨らませて貼る、手術を受けた病院。
その病院に行く事となった。


行ってすぐに、検査をした。
呼吸器科の先生が担当した。
「肺炎を起こしています。また、もともと、心臓も弱いため、狭心症も起こしています。
何か思い当たる事ありますか?」と聞かれた。
数か月前に、裁判で被害者である母は、加害者から逆に訴えられて、裁判が長引き
寒い2月に出廷し、面談をしたことを言った。
医師は「寒い2月などに、そんな無理して言った事で、風邪をこじらせ肺炎になったおでしょう。狭心症も心労から来てるのでしょう。高齢者の肺炎は命取りになります。
一応、最悪な場合も、視野に入れておいてください。こちらも、出来る限りの事はします。まずは、肺炎を治すために、抗生剤の点滴を最大に打ちます、でも、心臓に負担がかかるので、様子を見ながら、しますので、すぐに入院手続きをしてください。」と言われた。


私自身も持病もあり、その中で、母の前回のステント布設術への同行を5回。
水漏れ事件での後片付けやら、もろもろへの連絡手配、裁判での弁護士探しの相談
裁判での弁護士さんとの連絡、証拠集め、出廷し調停員さんとの面談、保険屋との
話し合い。それだけでも、疲れていた。
だが、母を死なせるわけにはいかない。
毎日、母の見舞いに行き、自宅に帰り、母の寝巻や下着の洗濯、自宅の家事などなど
私自身もグッタリだった。


母が入院し、入院費の問題もあった。母の年金は低所得者であるため、公営住宅の家賃と
光熱費、介護保険、治療費、食費、雑費ですべて飛ぶ。
まだ、父の「遺族年金」があるのでなんとか成り立った。
儲からない自営業の痛いところは、国民年金しか加入できない。
父は自営業のほかに、生活費のために、外で働いていたため、その「厚生年金」があった。それがなければ、夫婦で国民年金だけの生活では、とっくに生活保護を受けるしか
なかったであろう。


娘は私ひとり、嫁に行けば、私の両親への「仕送り」など、できない。
きっと、夫が甲斐性ある人なら、その仕送りもできたはず。


そして、母への見舞い、塩分を控えたやわらかい食事を作って、母に持って行く毎日。
やっと、母の「肺炎」も落ち着いた。


担当医は言った「正直、高齢者の肺炎は命取りになります、今回、診察しに来た時には
もうダメだと思っていました。お母さんの生命力はすごい。」と。
私は基本、目に見えない物は信用できないが、きっと母が治ったのは、母の生命力と
天国の父と、私の兄、母の両親が助けてくれたのだと思う。
仏前にお礼を言った。


だが、本当の意味で、母の生命力の強さを知るのは、これからだった。