Blue Moonのブログ

日々の出来事や思う事、などを綴って行くブログです。
また、長年の母の介護での、実際に起こった問題なども、綴って行きます。

「母」ろれつが回らない

2014年、ある日、母の通院のため、北部まで夫の車で付き添う時に分かった。
母の「ろれつ」が上手く回っていない。
はじめは「入れ歯が合わないのかな?」と思っていた。


通院から特養に帰宅すると、特養の看護師が「お母さん、なんだか、ろれつが回っていないのよね」と言う。特養の規則から、通院のために、施設の車を使えない。
「特養=看取りの場」ゆえに、特養から通院ができないと言う。


ろれつが回らない=脳になんらかの原因があるのでは?と私は思い「脳外科」に見せようと調べた。ちょうど、わりと近くに「脳外科」があった。
すぐに電話をした。
今は大きな病院は「かかりつけ医からの紹介状が無いと、受け付けない」と言う病院も多い。病院は「特養の医師に、紹介状を書いてもらって下さい。」と案の定そうだった。


すぐに、特養に電話をした。
すると、特養の看護師が私にこう言ったのだった。
「ご家族が、先生の来所する日にちに合わせて、直接先生にお願いしてください。」と。
どこの世界に行っても「医師は偉い」のだな、と思った。


そして、医師が来所してる日に特養に電話をして、面談できる日を聞こうと思った。
すると、今度は違う看護師が「来るのも大変だろうから、私の方から先生にお願いして
おきますから、大丈夫ですよ。予約日はいつですか?それに合わせて、書いておいて
もらえる様に言っておきます。」と言って下さったのだった。


特養も、看護師によって、こうも違うのだ。
いつも、特養の看護師や事務方などからの連絡は、すぐに、ひとり娘の私にかかって
来る。その対応も、本当に大変なのだ。それを理解してくれてる施設の方や看護師さん
または、役所の人は、親切に「臨機応変」に対応してくれる。感謝した。


そして「脳外科」の初診の時、まずは、「特養まで行き、先生からの紹介状をもらう」
そして「特養があずかってる、保険証や身体障碍者手帳、お薬手帳などをもらう。」
そして「母を部屋に迎えに行き、車に乗せる」
それには、保険証や、身体障碍者手帳、後期高齢者、など、なんだか5枚くらい
いつも通院の際には持って行かないとならない、そのたびに「預かり書」を特養
に書いて渡さないとならない。また、通院の際も「外出届」を特養に提出しないと
ならない。それを書くだけでも、一枚一枚、大変なのだ。


そして「脳外科」に到着した。総合受付をして、問診票を書き、紹介状を渡す。
そして順番待ちで「総合待合室」で待つ。予約しても、数時間は待つ。
やっと、呼ばれるも「血液検査と、CTの検査、MRI検査をしてきて。」と言われる。
この検査も、待つのだ。
そして、やっと診察の順番が来た。
先生は「取り立てて、脳の異常は見られません。心配なら、次回、脳神経血管の方に
回しますよ。」と言う。
どう違うのか?私には分からないが、とりあえず、次回の予約をした。


そして、特養に戻った。
5時間かかった。
そして、特養に戻ると、今度は、母を部屋に戻し、ベットに寝かせるために、スタッフを
呼び、経過を看護師のナースステーションにより、報告する。次回の予約日も報告。
そして、お薬手帳、診察券、を看護師に渡し、保険証等3枚を、事務方のいるところに
行き、戻すのだった。


そして、その次回の予約日が来た。
また同じような作業をする。
順番がやっと来て、診察する。
先生が「細かく、CTもMRIも見ましたが、何も所見はありません。入れ歯の具合でも
悪いのではないですか?そうでなければ、舌に何か病変があるとか?CDをお渡ししますので、まだ不安であれば、どこかの病院に持って行って診てもらって下さい。お薬も治療もする必要はありません。」との事だった。


確かに、高齢者になれば、入れ歯のサイズが合わないこともあるとは聞いたことはある。
だが、ろれつが回らないのは、どうなんだろう?と思った。


今度は、ストマーの通院の日があり、大学病院の外科に行くので、CDを持って行って
聞いてみようと思った。


そして、その外科の通院の日が来た。
外科医は、ストマーの状態も良いとの事、すぐに「お母さん、ろれつ回ってないね?」と
流石先生だ、気が付いた。母の口の中を調べたが、特に異常は無いと医師は言う。
一連の「脳外科で診てもらった」経緯を話、CDを持って来たので、診ていただけないか?とお願いした。
外科医はこういった「ろれつが回らないと言うのは、入れ歯や舌の病変ではない。完全に脳に何かあるからだよ。所見で見えないけど、ちょっとした事でも、ろれつは回らなくなるよ。」と、脳外科の診断をキッパリと批判した。
そして、CDを診てくれると言う。


そして、次回の「外科」の通院の日、先生が「悪い所見は無かったよ。ここの脳外科の
医師にも診てもらったけど、目立った所見は無いと言われたね。まだ所見で見えない
障害が脳で起こってるのかもしれない。吐いたり、頭痛がしたり、目が回るなどが
あったら、すぐに来なさい。とりあえず、今の所、命にかかわる所見は無いので安心して。」と言っていた。


そして、歯科にも診てもらったが「入れ歯のサイズが合わない事ではない。」と言う。
「口腔内も、舌癌などの所見も無い」と言われた。


結局、最後の最後まで、母の「ろれつが回らない」原因は分からなかった。


ただ、母本人が、ストマーの注文を電話で自分でしていたのだが、ろれつが回らないため、聞き取りずらく、電話を切られてしまうそうだ。
それに、母は腹を立てていた。母本人はちゃんとしゃべっているつもりなのであろう。
そんな状況は、あまりに可哀想に感じた。